本文へジャンプします。

TOP

ニフクラクラウドナビ

クラウド トップ>クラウドナビ>クラウド初心者向け>品質保証の基準「SLA」を正しく理解しよう

品質保証の基準「SLA」を正しく理解しよう

クラウドサービスを選択する際の指標のひとつといわれているのが「SLA(サービス品質保証)」です。しかし、その具体的な内容について、十分に理解できていないという人もいるのではないでしょうか。「SLAとは何か」「サービス選定時にどのように利用したらよいのか」について考えていきます。

イメージしている「サービス保証」そのものではない?

SLAは品質保証の基準

「SLA」とは「Service Level Agreement」の略で、「サービス品質保証制度」や「サービス品質保証」と訳される場合もありますが、「サービスレベル合意(書)」とした方が実際のイメージに近いでしょう。

SLAは従来、通信事業者がネットワークの通信品質を保証するために使いはじめ、普及したといわれています。ネットワークの普及しはじめた頃は、通信品質も現在ほど高くなく、データの転送速度の低下や通信障害などが発生していました。

そこで、実効データ転送速度の下限や、障害発生時のダウンタイムの上限などの基準を設定し、基準を満たさない場合のペナルティーなどを規定しました。現在は、通信サービス以外にもデータセンターやシステムの運用・保守サービスなど、広い分野でSLAが規定されています。

勘違いしているかも? 「稼働率」=「SLA」ではない

「SLA」は、サービスの提供者(事業者)とサービスの利用者(顧客)との間で、どのようなサービスを提供するのか、その品質を合意し、明文化したものです。

SLAの基準は、数値で測定できるものでなければ、基準を満たしているかどうか判断することが難しくなります。その基準のひとつとして使われているのが「稼働率」なのです。

つまり、稼働率はSLAの判断基準のあくまでもひとつであって、「SLA=稼働率」ではないことに注意しておきましょう。

「稼働率」とは何か?

そもそもクラウドサービスにおける「稼働率」とは何を表しているのでしょうか。稼働率は以下の式で計算されます。

稼働率=(全時間−システム停止時間)/全時間

「システム停止時間(ダウンタイム)」とは、障害などの原因によって、システムが停止してから復旧するまでの時間を意味します。

「全時間」は1カ月であったり1年であったり、SLAごとに異なりますが、稼働率が高い場合、「故障が少ない」「故障しても復旧までの時間が短い」などということがわかります。

稼働率の読み方には注意が必要

1年間の稼働率が99%の場合、システム停止時間は約4日間、99.9%では約9時間、99.99%では約1時間という計算になります。

クラウドサービス事業者が提示している「99.99%」という数値は信頼性が高く、ユーザーとしては安心感が得られます。ただし、メンテナンスなど理由はさまざまですが、実際には年間を通して常に無停止ではない、ということは知っておいてほしい事実です。

クラウド事業者を選ぶ際は、無停止運用のために行われている設備基盤や使用テクノロジーなどを、可能な範囲で確認しておくのも良いかもしれません。

高い稼働率を求めれば求めるほどコストが上昇するので、システムに応じた適切な稼働率を設定することが重要です。

SLAに必要な要件とは?

稼働率はSLAの基準の1つであると説明しましたが、では、そのほかにどのようなことについて「合意」する必要があるのでしょうか。大きくは次の3つがポイントになります。

(1)サービスの定義

サービスの定義の重要性は言うまでもなく、これが明確になっていなければ契約が成立しません。重要なのは、次に挙げるサービスレベルが測定可能であることです。

(2)サービスレベル

測定可能な指標として、稼働率のほか、遅延時間や復旧までの時間などの項目が存在します。しかし、クラウドサービス事業者はネットワーク事業者が提供している回線を利用しているため、ネットワークのパフォーマンスに起因する指標をSLAに含めるのは難しいでしょう。通信障害によるサービスレベルの低下はクラウド事業者が保証できないからです。

(3)サービスレベルに対するコスト

サービスレベルが未達になった場合のクラウド事業者のペナルティーや、サービスレベルを実現するためのコストです。より高い稼働率を実現するためには相応のコストが発生しますので、求める信頼性を吟味しておくことが重要になります。

SLAをきちんと読んでいますか? 適用範囲&返金の条件は事前に確認!

多くのクラウドサービス事業者では、サーバー、ストレージ、ネットワーク、管理ポータルなど、各項目でSLAが設定されています。もしSLAが満たされなかった場合、「サービス料金の一部または全額返金」といった補償が行われるのが一般的です。

ここで注意しておきたいのが、それぞれの稼働率と補償内容は事業者によって異なっているという点です。

たとえば、「ドライバーまたはOS上の不具合」「事業者の設備以外の不具合」「火災、停電などの災害」といったような事由が発生した場合、返金の対象とならないこともあります。契約前に、必ずSLAの利用規約はよく読んでおいてください。

クラウドに“何を”求めるのかが重要

例えば、基幹・業務系システムと情報系システムでは、求められる稼働率が異なります。また、金融系の基幹・業務系システムには、一般企業よりも高い稼働率が求められます。加えて、業種・業態やシステムの目的などによっても求められるSLAは異なりますが、共通する項目もいくつかあります。

データの保護

情報セキュリティは、企業規模を問わずに取り組むべき課題です。暗号化やアクセス管理など、関係会社も含めたセキュリティ対策についてはしっかりと確認しておきましょう。バックアップの有無なども合わせて確認しておきたい点です。

障害発生時の対応

障害発生時にどのような対応を行うのかは、クラウド利用時に注意しましょう。障害の定義、その際の代替アクセス方法、障害についてのレポート、補償などについての事前の合意が必要です。

コスト

クラウドサービスも、利用環境や設定条件によってはコストの最適化が実現できないケースもあります。クラウドストレージなど、従量制サービスの場合には、クラウドの方が割高になる例もあります。

トラフィック、ストレージ、利用頻度などを見極めて、コストシミュレーションをしっかりと行っておきましょう。

SLAはクラウド事業者と利用者をつなぐもの

ここまでSLAについて説明してきましたが、SLAはクラウド事業者と対立するためのものではありません。確実にビジネスを遂行するための合意事項です。

懸念事項を事前に確認して、事業者と利用者がお互いに納得してクラウドを利用し、ビジネスを成功させることが目的であることを忘れてはいけません。

クラウドサービスの選定では、SLAに加えて稼働率実績やシステム構成なども可用性についての材料として確認することも重要です。検討しているクラウドサービスが、自社の要求にマッチしているか確認してみてください。

クラウド移行のポイントを徹底解説無料ebookをダウンロード

導入のご相談はお電話でも受け付けております。

0120-22-1200

0120-22-1200

受付時間:平日9:00〜17:45
※携帯電話・PHSからもご利用可能